大学の健康診断は必要?不要?


新年度が始まると、どこの大学においても健康診断を行っているかと思います。

とりあえず受けている学生も多いでしょうし、「必要ない」とサボろうとしている学生もいるかも知れません。

大学が健康診断を行うのは義務なのでしょうか?
また、どのような診断を行うのが良いのでしょうか?

大学は健康診断を行う義務がある

学校保健安全法において、下記のように定められています。

第十三条 学校においては、毎学年定期に、児童生徒等(通信による教育を受ける学生を除く。)の健康診断を行わなければならない

このため、大学においても、毎年健康診断を行わなければなりません。

なお、実施の時期については、学校保健安全法施行規則において、毎学年6月30日までに行うものとされています。


第五条 法第十三条第一項の健康診断は、毎学年、六月三十日までに行うものとする。ただし、疾病その他やむを得ない事由によつて当該期日に健康診断を受けることのできなかつた者に対しては、その事由のなくなつた後すみやかに健康診断を行うものとする。

ちゃんと実施の時期も決まっていたとは私も知りませんでした…。
入学から三か月以内に、ということで6月末としているということでしょうか。

また、職員に対しても同様に、実施の義務があります。

第十五条 学校の設置者は、毎学年定期に、学校の職員の健康診断を行わなければならない。

ただし、実施の時期については設置者が定める適切な時期で構いません。

私も毎年健康診断の前になるとダイエットを始めるタイプなんですが、常日頃から健康に気を遣って生活していきたいですね。

健康診断の検査項目は?

学校保健安全法施行規則において、検査項目は下記のように定められています。

第六条 法第十三条第一項の健康診断における検査の項目は、次のとおりとする。
一 身長及び体重
二 栄養状態
三 脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態
四 視力及び聴力
五 眼の疾病及び異常の有無
六 耳鼻咽いん頭疾患及び皮膚疾患の有無
七 歯及び口腔くうの疾病及び異常の有無
八 結核の有無
九 心臓の疾病及び異常の有無
十 尿
十一 その他の疾病及び異常の有無

このうち、結核の有無については、大学の場合第一学年次のみで良いようです。
また、その結果については、21日以内に本人に通知しなければなりません。

第九条 学校においては、法第十三条第一項の健康診断を行つたときは、二十一日以内にその結果を幼児、児童又は生徒にあつては当該幼児、児童又は生徒及びその保護者(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第十六条に規定する保護者をいう。)に、学生にあつては当該学生に通知するとともに、次の各号に定める基準により、法第十四条の措置をとらなければならない。

また、健康診断票の保存期間は5年となります。
健康状態は常に変化するものですし、そう長く保存・保管はしなくても良いようです。


健康診断は受けなくてもいい?罰則は?

大学は健康診断を実施する義務はありますが、学生は受診の義務は特にありません。

ただし、大学で受診をしないと、就職活動時などに必要な健康診断証明書が発行できなかったり、なにより自身の健康管理が疎かになることとなりますので、できる限り受診した方が良いでしょう。

健康診断は保険適用外になりますので、外部の医療機関で3,000~6,000円程度かかるようですので、金銭的にも大学で受診した方がお得です。


大学側も、学生に健康診断を受けさせないことによる罰則等はないようですが、感染症等の蔓延の防止や、お預かりしている学生の健康のためにも、より多くの学生に受診してもらった方が良いでしょうね。