二重学籍、どこまでOK?ケース別対応


二重学籍の記事のアクセスが非常に多いようなので、今回はもうちょっと踏み込んだ内容について記載したいと思います。

二重学籍は何でダメ?

上記記事でも書きましたが、二重学籍の主な禁止理由は「学習時間が確保できなくなる」からと考えられています。

では、学習時間が確保できれば問題ないのか?
それはどういったケースなのか、例外や想定し得るケースごとに紹介したいと思います。

二重学籍は大学にバレる?

基本的に、入学者が他の大学に所属しているかの確認は行いません
出願時の学歴などに記載されていれば話は別ですが、基本的に隠して出願・入学することは可能です。

入学後も、目立たず行動していればバレるといったことはほとんどないですが、何かの拍子にバレてしまった場合は、入学取消や除籍・懲戒退学の処分が下ることがありますので、あまりお勧めできません。

バレずに卒業できた場合、デメリットは?

最後までにバレずに卒業できた場合は、それはそれで良かったかと言われると、そうでもありません。

就職活動時等に履歴書に学歴を記載するわけですが、同時期に2つの大学に通っていたことが明白になります。
企業によっては、大学に確認をすることもありますし、二重学籍であることが卒業後に判明した場合は、遡って学位授与を取り消される可能性もあります。
可能性は低いですが、決してゼロとは言えません。

大学は、4年間での必要な学修をしたことで学位を授与するわけですが、それが2つの大学に通うことによって計算上不可能であったことが判明してしまうためです。

ですので、やはり二重学籍はお勧めできません

どういう場合に二重学籍は許される?

では、逆にどういう場合であれば二重学籍は許されるでしょうか?
想定し得る各ケースについて、考えてみます。


2つの大学に合格。しばらく両方通ってどちらにするか見極めたい

良くあるケースだと思います。

ですがもちろん二重学籍に該当しますし、NGです。できるだけ早く見極めて、入学を辞退する大学には連絡をしましょう。

入学辞退の連絡がないまま別の大学に通っているというケースは良くありますが、行かなかった大学から、欠席に関して電話等での連絡がたくさん来るでしょうから、早めにお断りの連絡を入れておいた方が良いでしょう。

放置していると学費の督促が届いたり、除籍として扱われますので、早めの判断・連絡が必須です。



休学期間中に別の専門学校等に通いたい

大学を休学しており、その期間内で別の学校に通うわけですので、学習時間の確保の面ではクリアしていることとなります。
これに関しては各大学の判断によるところですので、大学の担当部門に問い合わせてみましょう。



卒業単位を満たしてしまったので他の学校に通いたい

こちらも学習時間の確保の面ではクリアしていることとなります。
これも各大学の判断によるところになるかと思いますが、休学期間中の場合よりはハードルが高くなりそうです。



放送大学の授業を受けたい
(一部)

放送大学の全科履修生ということになると、二重学籍にあたるので難しいですが、科目履修生であれば、多くの大学が単位互換協定を結んでおり、許されることが多いです。

単位互換協定締結校 | 放送大学 - テレビ・ラジオで学ぶ通信制大学

ただし、履修や認定の科目数に上限が設定されているのが通常ですので、そこは確認が必要です。

おわりに

2~4月にかけて、こうした不安や疑問を持つ方が多いようです。

大学職員としても、こうした知識や対応はしっかりと身に着け、学生にとって一番良いと思われる選択の後押しをできると素晴らしいですね。